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1. 執行猶予とは? わかりやすく解説
執行猶予とはどのような制度か、詳しく解説します。
1-1. 刑の執行を一定期間見送る制度|期間は1年以上5年以下
執行猶予は、刑法25条から27条の7までに定められています。理論的には罰金刑にも執行猶予はつきますが、実際のケースではきわめてまれなので、ここでは拘禁刑の執行猶予について説明します。
拘禁刑とは、懲役刑や禁錮(禁固)刑と呼ばれていたもので、一定期間刑務所に入る刑のことです。実刑と呼ぶこともあります。執行猶予とは、この刑の執行が猶予される、つまり刑務所に入るのを一定期間先延ばしにする制度を指します。この猶予期間は、1年以上5年以下とされています。
たとえば、2026年2月1日に「拘禁刑1年、執行猶予3年」の刑が確定したとします。この場合、本来であれば刑務所に1年いなければなりません。ただし、猶予期間である3年間、つまり2029年1月31日までの期間に、社会のなかで何も犯罪をしなければ、刑務所に行かなくてよいことになります。
執行猶予には、社会のなかで罪を犯した人の更生を促す機能があります。比較的罪が軽い人をいきなり刑務所に入れると、仕事や家庭を失い、かえって更生への意欲を失う可能性があるからです。執行猶予期間中に悪いことをしなければ刑務所に行かずに済むとなれば、頑張って更生しようと意欲が湧きます。
1-2. 不起訴との違いは?
刑事事件の加害者になっても刑務所に行かなくて済むケースとして、ほかに不起訴(処分)があります。これは、起訴すらされない、つまり刑事裁判が開かれないもので、前科にもなりません。一方で執行猶予は、起訴されて刑事裁判が開かれており、前科になります。
起訴前に加害者から依頼を受けた弁護士は、まずは不起訴となることをめざします。それでも起訴された場合には、刑務所に行かないように執行猶予をめざすことになります。
1-3. 執行猶予には保護観察に付されることがある
執行猶予には「保護観察」がつくこともあります。保護観察とは、執行猶予期間中に保護観察所の監督を受けるものです。
執行猶予は社会内で更生を促す制度ですが、本人の力だけで更生が難しい場合などには、そのままの状態で社会に出すことができません。そこで、保護観察をつけて保護観察所のサポートを受けさせることで、更生を実現させます。
保護観察は、以前に拘禁刑を受けたことがない場合や、以前に拘禁刑を受けたことがあってもそれから5年以上の期間が空いている場合などにつきます。保護観察つきの執行猶予は、次に事件を起こすと実刑になる確率が増します。
弁護士の視点では、保護観察は「実刑一歩手前」と捉えられ、保護観察のつかない執行猶予よりも重いと言えます。
1-4. 執行猶予が終わったらどうなる? 執行猶予中に再犯した場合は?
執行猶予期間が終わると、刑の言い渡しが失効します。「言い渡しの失効」とは、その判決がなかったことになるということです。
先ほどの「拘禁刑1年、執行猶予3年」を言い渡された例で言うと、3年間何事もなく過ごすと、拘禁刑1年の判決はなかったことになり、刑務所に行かなくてよくなります。
一方で、執行猶予期間中に再び罪を犯してしまった場合には、基本的には執行猶予が取り消され、新しい罪の刑と合わせて服役することになります。たとえば、執行猶予期間中に犯した新しい罪で拘禁刑3年となった場合、前の拘禁刑1年と合わせて合計4年服役することになります。
ただし非常に例外的ですが、新しい罪の刑が拘禁刑2年以下と比較的軽く、特に酌量の余地がある場合には、もう一度執行猶予がつくこともあります。これを再度の執行猶予と呼びます。
1-5. 執行猶予がつく確率は?
法務省の「令和7年版犯罪白書」によると、有期刑4万5575人のうち、全部執行猶予は3万354人であり、全部執行猶予率は66.6%です。全部執行猶予については次の章で解説します。
3分の2の人が執行猶予を得ており、特に初犯の人が十分な弁護を受ければ、執行猶予を獲得することは多いと言えます。
1-6. 全部執行猶予と一部執行猶予の2種類がある
執行猶予には、全部執行猶予と一部執行猶予の2種類があります。ここまで説明してきた「完全に刑務所に行かなくて済む」のが全部執行猶予です。
一方、一部執行猶予は、たとえば「拘禁刑2年のうち、1年は3年間猶予する」といったものです。これは、1年間服役したあとに釈放され、その後3年間何事もなければ、残りの1年間は刑務所に行かなくて済むことを意味します。
一部執行猶予は主に薬物事件の場合に科されます。比較的新しい制度のため、なかには慣れていない弁護士もいます。
2. 執行猶予がつく3つのケース 可能性がある犯罪は?
執行猶予がつくのは、どのような場合なのでしょうか。全部執行猶予と一部執行猶予に分け、それぞれ3つのケースについて説明します。
2-1. 全部執行猶予がつく可能性があるケース
全部執行猶予がつく可能性があるのは、次の3つのケースです。
【ケース1】前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない+今回の罪が3年以下の拘禁刑(または50万円以下の罰金)にとどまっている
【ケース2】前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがある+執行終了日などから5年以内に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない+今回の罪が3年以下の拘禁刑(または50万円以下の罰金)にとどまっている
【ケース3】前に拘禁刑に処せられたことがある+その刑に全部執行猶予がついた+今回の罪が2年以下の拘禁刑で、かつ情状に特に酌量すべきものがある
再度の執行猶予と呼ばれる。ただし、執行猶予が認められるのは2度目まで。
執行猶予が比較的つきやすいのは【ケース1】、つまり初犯かつ罪がある程度軽い場合です。たとえば窃盗罪などは、執行猶予が比較的つきやすいです。初犯でも殺人罪など罪が重い場合や、特殊詐欺などで情状が悪い場合には、実刑とされることが多くなります。
なお、筆者は弁護士としてこれまで殺人罪でも何度か執行猶予を獲得したことがありますが、いずれも介護を苦にした末の殺人であり、殺人罪で執行猶予が認められるには相当特殊な事情が必要です。
2-2. 一部執行猶予がつく可能性があるケース
一部執行猶予がつく可能性があるのは、次の3つのケースです。
【ケース1】前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない+今回の罪が3年以下の拘禁刑+再犯防止のために必要かつ相当とされる
【ケース2】前に拘禁刑に処せられたことがある+その刑に全部執行猶予がついた+今回の罪が3年以下の拘禁刑+再犯防止のために必要かつ相当とされる
【ケース3】前に拘禁刑以上の刑に処せられたことがある+執行終了日などから5年以内に拘禁刑以上の刑に処せられたことがない+今回の罪が3年以下の拘禁刑+再犯防止のために必要かつ相当とされる
ただし、薬物犯罪の場合は「薬物使用等の罪を犯した者に対する刑の一部の執行猶予に関する法律」という特別な法律があり、前科の有無などに関係なく、一部執行猶予を科すことができます。この法律により、一部執行猶予の多くは薬物犯罪に適用されています。
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3. 執行猶予を獲得するためのポイント
執行猶予の獲得をめざす際には、次の点が大切です。
犯情が悪質でないことを主張する
被害者との示談を成立させる
深い反省を示す
親族が監督を誓約する
以下で詳しく解説します。
3-1. 犯情が悪質でないことを主張する
量刑の大枠を決めるのは「犯情(はんじょう)」と呼ばれる犯罪結果や犯行態様、動機など犯罪事実に関する事情です。そこに「一般情状」と呼ばれる、犯情以外の事情を考慮して修正が加えられます。
弁護人は、犯情と一般情状の双方に目配せしながら弁護活動を行いますが、まずは犯情面から悪質でないことを主張できないかを考えます。たとえば、犯行状況については計画性のなさや突発性を主張し、動機については生活苦や疾患の影響などを主張します。
弁護人の主張で一番多いのは、動機に関するものです。
3-2. 被害者との示談を成立させる
一般情状のなかで最も重要なのは示談です。示談とは、トラブルの当事者同士が話し合い、互いに譲歩しながら争いを解決することです。
犯情で大枠が決まったあと、執行猶予か実刑かが瀬戸際の場合、示談は大きな効果があります。示談金の支払いなどによって被害が回復していればその分罪が軽くなりますし、示談していることは反省の現れと判断されることもあります。
示談には、次の4段階があります。
第1段階:被害者の連絡先を知る
第2段階:被害者と交渉する
第3段階:示談書を作成する
弾4段階:示談書にサインしてもらう
第1段階は被害者の連絡先を知ることですが、被害者が連絡先を教えてくれないケースは少なくありません。自分が被害に遭った場合を考えてみれば、加害者に自分の連絡先は教えたくないでしょう。ただし、弁護人が依頼した場合には「加害者には連絡先を伝えない」という条件つきで被害者の連絡先を教えてもらえることがあります。特に加害者が身柄を拘束されない在宅事件の場合には、弁護人をつける大きな理由はここにあります。
第2段階の被害者との交渉に関しても、弁護人は押さえるべきポイントをある程度心得ています。事案に応じて、接触禁止や連絡先削除、口外禁止などの条件を被害者に提案します。単にお金を支払うだけでなく、被害者が応じやすくなる付随的な条件を提案します。
第3段階の示談書の作成は、刑事だけでなく民事的な要素も強くなります。宥恕文言(ゆうじょもんごん)と呼ばれる、加害者を許す条項や、お金を支払う条項だけでなく、違約金条項や精算条項なども適切な内容で作成します。被害者の情報が加害者側に伝わらないよう、条項などを工夫することもあります。
最後の段階として、示談書に加害者と被害者の双方がサインします。筆者が弁護人のときは、なるべく被害者に直接会うようにしています。直接会うことで被害者に安心してもらえ、示談が成立する可能性を高めることができます。
3-3. 深い反省を示す
一般情状では、反省状況も重要な要素です。反省が深ければ、自分で更生できる、つまり社会内で更生できると見込まれ、執行猶予をつけてもよいと判断されます。
なお、反省を示すために謝罪文や反省文を書くこともありますが、これは判決に記載されるものの、実際の量刑にはあまり影響していないようです。たとえば示談を申し出たことなど、反省を行動に移していることのほうがより重要です。
3-4. 親族が監督を誓約する
一般情状でかなり重視されるのが、親族の監督です。いわゆる情状証人と呼ばれ、配偶者や親などに法廷に来てもらい、釈放後の監督を誓約してもらいます。これにより、家族内つまりは社会内で更生でき、執行猶予をつけてもよいと判断されます。
なお、親族の出廷が難しい場合は誓約書で代用しますが、可能な限り出廷したほうが無難です。
4. 執行猶予が取り消されるケースは?
執行猶予は刑務所などの施設に入らなくて済む制度ですが、一度認められた執行猶予が取り消されて、刑務所に行かざるを得なくなるケースがあります。法律上、その事情が起きると必ず執行猶予が取り消される「必要的取消し」と、場合によっては執行猶予が取り消されることがある「裁量的取消し」の2種類があります。
裁量的取消しの典型例は、執行猶予期間中に犯罪を犯して、罰金刑が科されたときです。ただ、裁量的取消しが実施されることはほとんどないため「執行猶予期間中の犯罪は何とか罰金刑でとどめる」のが弁護活動の大きな目標になります。
5. 執行猶予中の生活はどうなる? 仕事(就職)、海外旅行、ローンへの影響
執行猶予期間中は、保護観察などの条件がつけられている場合を除き、生活に制限はありません。ただ、執行猶予がついても前科になることには変わりがないため、一部影響が出るものがあります。
【仕事(就職)】
多くの会社では、社内での刑法犯が懲戒解雇事由になっています。社外の事件であっても、重大な非違行為(ひいこうい)として懲戒解雇の対象になる場合があります。また、就職の際に執行猶予期間中であることが後に発覚した場合、重要な経歴詐称とされ、やはり懲戒解雇事由になる可能性があります。
【海外旅行】
執行猶予期間中に海外旅行に行けるのかという相談もよく受けますが、確定的な回答は難しく「ケースバイケース」としか言えません。ただし、パスポートが取りにくくなり、国や犯罪の種類によってはビザが発給されないことがあります。
【ローン】
ローン会社には前科や執行猶予などを強制的に調査する権限があるわけではないため、ローンには比較的影響しません。ただ、たとえばネットニュースになったり、仕事に影響が出たりすることで、審査に影響が出る可能性もあります。
6. 【2025年6月施行】執行猶予に関する刑法改正のポイント
近年、執行猶予に関する重要な法改正が続いています。2025年に施行された改正法は、以下のとおりです。
6-1. 執行猶予対象者の拡大(再度の執行猶予の要件緩和)
執行猶予期間中の犯罪に再び執行猶予をつける「再度の執行猶予」は、これまできわめて限定的でした。
特に「再び科す刑が拘禁刑1年を超えていると再度の執行猶予はつけられない」という条件が、かなり厳しかったからです。そもそも、拘禁刑が1年以下となるケースはそれほど多くなく、弁護士の感覚からすれば不起訴と判断されてもおかしくない程度です。さらに、すでに執行猶予中ということは初犯ではないため、再度の執行猶予を得るのはかなりの難関でした。
改正により、再犯の拘禁刑の上限が1年から2年に緩和されました。さらに、保護観察付執行猶予の場合は再度の執行猶予はつかなかったのですが、この場合でも再度の執行猶予をつけられるようになりました。
ただ、筆者の体感ではこの改正によって再度の執行猶予が劇的に増えた印象は全くありません。
6-2. 執行猶予期間満了後の変更(執行猶予取消し)
以前は執行猶予期間中に別の犯罪をした場合、執行猶予の取り消しを避けるための弁護活動として、執行猶予期間後まで裁判の判決確定を引き延ばす「弁当切り」と呼ばれる戦略が行われてきました。これは、執行猶予が取り消されるには、執行猶予期間中に「拘禁刑の判決確定まで」終わっている必要があると法律で定められていたためです。
ところが法改正により、執行猶予期間中に新たな犯罪をした場合には、その犯罪の判決確定まで執行猶予期間が延長されることになりました。これにより、執行猶予期間中に判決確定まで到達しなくても、執行猶予期間中に起訴されただけで、執行猶予が取り消されることになりました。これは執行猶予対象者の拡大に関する法改正と比べ、実際のケースに与える影響は圧倒的に大きいと言えます。
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7. 執行猶予をつけたいときに弁護士に相談・依頼するメリット
執行猶予をつけたいときや、執行猶予がつくか微妙なときには、弁護士に相談することで執行猶予の可能性を高めることができます。弁護士に依頼すると、具体的に以下のようなメリットがあります。
刑事裁判で、有利な情状証拠を提示してもらえる
被害者との示談がまとまりやすくなる
周辺的な問題も依頼できる場合がある
7-1. 刑事裁判で、有利な情状証拠を提示してもらえる
刑事弁護の典型例として「作る情状」というのがあります。情状とは裁判官が量刑を判断する場合に考慮する事情のことで、「作る情状」とは検察官の証拠のなかから情状事実を組み立てるのではなく、弁護人が積極的に有利な事情を「作っていく」ものです。
たとえば、加害者に依存症が疑われる場合、依存症の治療に効果的な医療機関を提示して通院してもらったり、その通院記録を証拠化したりするものです。以前は薬物犯罪で多く使われてきた手法ですが、近年では広く一般に依存症関連全般に応用され始めています。
なお、筆者は事案によってはさらに法医学者や精神科医などの専門家と連携し、有利な主張ができないか検討しています。
7-2. 被害者との示談がまとまりやすくなる
執行猶予の獲得には示談の成立が有用ですが、示談は被害者の連絡先を教えてもらうところから始まります。弁護人は加害者自身ではないため、連絡先を教えてもらえる可能性が高まります。その後も被害者が受け入れやすい条件を提示したり、直接会って説得したりします。
このように弁護士に依頼すると、加害者自身が交渉するよりも示談がまとまりやすくなると言えます。
7-3. 周辺的な問題も依頼できる場合がある
加害者の弁護を弁護士に依頼した場合、基本的にその範囲は刑事弁護ですが、別に契約することで周辺的な問題も依頼できます。たとえば、筆者が依頼を受けるのは以下のような問題です。
【勤務先との関係】
勤務先から懲戒解雇されそうな場合に、自主退職にとどめるようにします。自主退職した事実そのものも、刑事裁判で有利に使える場合があります。
【医師免許との関係】
医師の刑事裁判の場合、執行猶予であっても医業停止など医師免許に影響してしまいます。しかし、医師の行政処分を審議する医道審議会(医道審)を見据えた弁護活動を行うことで、医師免許への影響を軽減できる場合があります。
【運転免許証との関係】
執行猶予がつくケースで多いのが交通事犯です。交通事犯は運転免許証に影響し、免許取消や免許停止の対象となることがきわめて多く、その後の生活にも支障が出ます。依頼を受ければ、弁護士は運転免許証への影響が小さくなるように活動します。
なお、任意の自動車保険などに付加されている弁護士費用特約は、基本的には民事的な対応を依頼する際の弁護士費用に使えますが、特約の内容によっては刑事弁護費用も補償される場合があります。
8. 執行猶予に関してよくある質問
Q. 執行猶予期間が無事に終わったら、前科は消える?
執行猶予期間を終えると刑の言い渡しが効力を失うため、刑務所には行かなくて済みます。ただし、検察庁などには前科としての記録が残ります。したがって、次に事件を起こした場合には、前科の記録が参照されることになります。
Q. 「執行猶予は無罪みたいなもの」とは本当?
全部執行猶予と実刑では天と地ほどの差があり、刑務所に行かなくて済むという意味では、執行猶予は非常にメリットが大きいと言えます。
ただし、執行猶予はあくまで有罪判決です。執行猶予が取り消されれば服役する必要がありますし、前科としても残るため、次に犯罪をした場合には重く処罰されるおそれがあります。
執行猶予は無罪に近い効果はあるものの、無罪と完全に同じではありません。
Q. 不起訴と保釈はどう違う?
不起訴とは、そもそも刑事裁判にならないという意味で、つまりは前科にもなりません。そのため、執行猶予よりも軽い処分ということになります。
一方で保釈とは、判決が出るまでに保釈金を支払って一時的に釈放してもらう制度です。したがって、保釈が許可されても実刑になる場合もあります。
Q. 死刑判決に執行猶予がつくことはある?
死刑判決に執行猶予がつくことはありません。ただし、たとえば中国のように、海外の国では死刑判決に執行猶予がつく法体系もあります。
9. まとめ 執行猶予を得るには弁護士に相談を
執行猶予は刑の執行を一時的に猶予する制度であり、刑務所に入らなくてよいという意味では非常にメリットが大きいと言えます。しかし、執行猶予はあくまで有罪判決であり、前科として残るうえ、執行猶予期間中に別の犯罪を起こすと、執行猶予が取り消されることには注意が必要です。
執行猶予を得るためには、犯情が悪質でないことを主張したり、被害者との示談を成立させたりすることなどが重要です。弁護士に依頼することで適切に対応してもらえるうえ、執行猶予の可能性を高められます。もしも加害者になってしまい、執行猶予を得たい場合には、弁護士に相談することをお勧めします。
(記事は2026年4月1日時点の情報に基づいています)
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